近年の磯焼けにより、特にウニやアワビ等の磯根資源に大きな影響を及ぼしていることから、2022年から藻場再生に取り組んでおり。み2024年までに0.64haの藻場再生に成功しました。今回、再生した藻場で唐津ブランドのアカウニ資源の増大を目的に昨年2月に試験放流した大型種苗の生残率調査を行いました。
アカウニの種苗放流は、県内ではこれまで長年にわたり10mmサイズの種苗を放流してきましたが、漁業者によるとその放流効果がほとんどみられていません。他県の研究報告でも、殻径10mmの種苗放流では、着底状況やカニ等による食害によりその効果が低いことが指摘されていたことから、2024年2月に佐世保市から30mmサイズのアカウニ種苗1,500個体を購入して、再生した藻場で食害生物駆除(イシガニ等)の駆除を行うなどの対策をとり放流しました。
今回の生残率調査の結果、大型種苗の生残率は91.7%で、他県の報告書の結果と同様でした。なお、2024年5月に放流した10mmサイズのアカウニも同時に確認しましたが全く確認されませんでした。これらのことから、アカウニ資源を増やすためには大型種苗の放流をしない限り難しいと考えられました。